レンズ越しの君へ
ある夏の日
騒がしい体育会後の教室。
「やっぱり涼太がブロック長してくれてよかったよ!最後の年に優勝なんて最高だよね!」
「リレーでの追い上げ最高でした!涼太先輩!」
そう言われたって俺の心はちっとも晴れない。
だって応援団だって、ブロック別リレーのアンカーだって一番見て欲しかった人は見てくれなかったから。
いや、正確には見にこれなかった、が正しいんだけどさ。
「涼太〜〜いつまで拗ねてんだよ?仕方ないじゃん、菜穂先輩は模試があるんだって言ってたじゃん!」
副ブロック長をしてそこそこにもてはやされて気分が良くなった辰樹。
「たっちゃん!伶奈が呼んでるよー!怒ってるよ!」
そんな辰樹がムカついて、わざと言ってやる。
辰樹の彼女、上原伶奈はここにはいないけど。
「えっ!?うそ!」
「うそ。」
「お前なぁ!」
わかってる。
向こうも受験生だし、高校受験と大学受験とじゃわけが違うってことくらい。
「やっぱり涼太がブロック長してくれてよかったよ!最後の年に優勝なんて最高だよね!」
「リレーでの追い上げ最高でした!涼太先輩!」
そう言われたって俺の心はちっとも晴れない。
だって応援団だって、ブロック別リレーのアンカーだって一番見て欲しかった人は見てくれなかったから。
いや、正確には見にこれなかった、が正しいんだけどさ。
「涼太〜〜いつまで拗ねてんだよ?仕方ないじゃん、菜穂先輩は模試があるんだって言ってたじゃん!」
副ブロック長をしてそこそこにもてはやされて気分が良くなった辰樹。
「たっちゃん!伶奈が呼んでるよー!怒ってるよ!」
そんな辰樹がムカついて、わざと言ってやる。
辰樹の彼女、上原伶奈はここにはいないけど。
「えっ!?うそ!」
「うそ。」
「お前なぁ!」
わかってる。
向こうも受験生だし、高校受験と大学受験とじゃわけが違うってことくらい。