幼なじみは狐の子。2





 
 次の授業が始まってすぐ、恋は、あ、これはまずいな、と思った。


 新しく担任になった錦戸先生は、授業が始まったとたん、筆箱以外の教材を全部ロッカーに入れてくる様に言った。


「今から45分後に、テストを回収します。」


 恋が思った通り、これは抜き打ちテストだったのだ。


 しんとした静かな教室にシャーペンを走らせる音だけが響く。

 恋は難しい顔をして一生懸命問題を読み始めた。








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