幼なじみは狐の子。2
エピローグ







 校内新聞の丸々1ページを使って、新聞部は宗介と恋の復縁を報道していた。

 二人のこれまで。関係。トラブル。その終息。これから、云々。









 放課後。


「恋!」


 宗介が恋の席にやって来て声をかけた。



「今日はファーストフード寄ってくぞ。話したいこと沢山ある。」

「うん」

「新田さん」



 恋の後ろから、䄭風が声をかけた。



「新田さん、僕も行っていいでしょ?」

「!」

「はあ?。何で樋山が来るんだよ。」

「上野には新田さんの独占権はない。新田さんには、僕がちゃんと付いてないと。」

「ふざけんなよ。僕達は付き合ってるんだ。樋山、お前は部外者なんだから一緒に行動しようとすんなよね。」

「なんと言われようと僕も行く。上野にいいとこ取りさせない。」

「はあ?うっざ。こら、なんとか言えよ、恋。」

「……。」



 困り顔の恋。

 と、そこへ、ガラガラと戸を開けて教室に理央が入って来た。


「あれっ上野くんに樋山くんに恋。まだ残ってたの?」


 読みかけの小説を自分の机から取りながら理央が言った。



「駒井、どうにかしてくんない、こいつ。」

「樋山くんがどうかした?」

「僕達のデートに付いてこようとして、邪魔でたまんない。なんとか言ってくんない。」

「ああ。」



 理央は笑いながら言った。


「もし樋山くんが恋を諦めたら、それはそれで違和感あるもんね。3人っていつもそういう感じだし。」


 理央がくすくす笑った。


「誰が欠けても、この三角形のバランスは成り立たない。記念碑的三角関係。」


 理央が手に持っていた本をぱたんと閉じた。


「世界が終わる時も、この3人は絶対一緒に居るって、私保証するよ。」


 冷やかすような、面白がっているような。


 教室の窓から見える青い空が、この世界がまだまだ終わらないことを、美しく謳っている。



「こら恋!」

「新田さん」












おわり


























































































































































































































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