女好きのモフモフ白虎様と✕✕な神子
風雅が神社の方に戻ると紅葉と楓、小太郎と司がベンチに腰をかけながら焼き芋を食べていた

「おっふぁえひー(おかえりー)」

『紅葉…あいかわらずだね〜』

紅葉は両手で焼き芋を持ち、交互に食べていた

「「風雅様、いらっしゃいませ」」

小太郎と司はベンチから立ち上がり、頭を下げる

「美晴元気だった?」

『泣かせちゃったかも』

「はぁー!?私の妹泣かせただとぉー!!」

紅葉がブチギレ、楓たちが止める

『あのね…』
話すべきか迷ったが、知っていかもしれないと先程の美晴との話をした。

「…学校行かない理由は知っているけど、島から出たいことは知らなかったな…」
司が顎に手を置き、呟くと紅葉たちも頷いた

『…美晴はオレが部屋を出ていく時に小さい声で紅葉姉が羨ましいって言ってたよ』

「私?なんで?」
「霊力が強いからとか神子だからとかじゃないかしら?」

『霊力が弱いとガッコウって所へ行ってはいけないのかい?』

風雅が疑問を口にすると紅葉は美晴の状況を説明する

「霊力の差は関係なく学校には行けるんだけど…霊力が弱いからって虐められてるのよ。だから9歳の頃から不登校でね」

『霊力弱い程度で虐めるの?』
普段は天界におり、長く生きていても人間社会などがわからない風雅には不思議だった

「人が虐める理由は自分より弱いとか自分より劣っているから、何か気に入らないとか…大抵はくだらない理由だと思います。虐める側は軽い気持ちでも虐められた側は一生残る心の傷になることもあるんです」

『人間は愚かなんだね』
風雅は親友の神子のことを思い出していた


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