女好きのモフモフ白虎様と✕✕な神子

夕食後、婿養子に行った司を呼びつけ家族会議が始まった。

「街に行くってどういうことだよ…」
司は司で驚き混乱していた
先程の話しをし更に混乱した。

「泊まり…風雅様がいいなのなら文句ないが宿泊施設が必要になるし下手な場所選べないよなぁ…」


掟により島から出られない、泊まると言っても友達や仲間同士、入院や仕事などで宿泊することはあるが、全て島の中でだけ。
紅葉が街に行っただけでも驚きなのに、自分たちも街に行くどころか宿泊はかなり大問題…ハードルが高すぎるのだ。




頭を悩ます紋十郎をみて風雅は不思議そうに
『家族って大変なんだね〜』

「アンタには家族いないの？」

『オレは生まれた時から家族いないよ、神だからね』

「寂しいわね…」

『……オレには仲間がいるから大丈夫だよ』
ちょっとだけ寂しさと羨ましいなと感じる風雅
そう感じるのは紅葉と出会いってから日は浅いが、ほんの少しだけ人間のことを理解してきたからなのかもしれない。


『あ・思い出した！十六夜が住んでた島に宿泊すればいいよ。あそこ広いし』

「十六夜様の？東丿島あたりまで行くの？」


『オレなら西ノ島からこの間行った街と同じ速さで行けるよ』
だいたい1時間もしなかったので、つまり相当早い。


宿泊場所は決まり、行くメンツや行く場所…つまり観光は決まっていないので、後日話し合いになる。


絶対守らなければいけない条件についてだが、さぞ厳しい条件だろうと覚悟し尋ねる

『んとね〜まずはオレがあげた腕輪を外さないこと。次にオレが見える範囲に必ずいること。最後に紅葉を守ることかなぁ〜』

「わりとぬるいわね。私を守るって？」

『知らない街に行って迷子とか面倒だし、街にはアヤカシもいるって言えばわかるかな？』

アヤカシは番を探しに4つの島にやってくる。
どこの島へも出入り自由で番をみつける。
そしてアヤカシは番を貰う代わりに人間を襲わず守る役目がある。
島を観測されることもなく、物資が届いたり、物資購入や島の名産など売るのもアヤカシの協力があってこそ。

街にも自由に行ける…つまり紅葉が狙われやすくなる。
霊力が高い紅葉を番にと狙う上位のアヤカシや上位のアヤカシを出し抜きたいアヤカシに遭遇する可能性があるということだ。


軽いように見えて重い条件。


「はい、は〜い！」
美晴が手をあげてる

『美晴なんだい？』

「今週じゃなくて来週なら3連休なので二泊三日で行きたいです！」

『それいいね〜乗った！』


美晴と紅葉以外は更に頭を抱えた