女好きのモフモフ白虎様と✕✕な神子
最初に訪れたのは水族館だ

自販機型の入場券の買い方でつまずいてしまったが、中に入りロッカーで荷物を預ける。
お土産などで重くなるだろうから各自の荷物は軽量にしてあるが動きやすくしておいた方がいい。


「知らないお魚いっぱーい!あ・ペンギンとイルカショーある!後で行こう」

『美晴は元気だね。ガッコウ行けないのが嘘みたいだ』
「美晴はさ、9歳から4年間ずっと屋敷から出たことないし、知り合いも霊力が弱くても馬鹿にする人はいないって教えてあげたから開放的になっているのかもね」

この観光は美晴のため風雅が計画したものなので美晴にとってプラスになればと願う。
楓も小太郎にとっても西ノ島にとっても。


イルカショーやアシカショーを観てレストランで見たことのない料理や売店でイルカモチーフのアイスを食べ、水族館を出た後は足湯や食べ歩きなど満喫した。

『オレがいた時代とは違うね』
「いつからいたのよ?」
『初代神子がいた時代に滞在してたけど天界に帰ってからは西ノ島にこっそり顔を出すくらいかな』
初代がいた時代は数百年前だろうから当たり前




「…………」
小太郎は駅の券売機で悩んでいた。

「お兄ちゃん?料金のボタン押せばいいだけだよね、どうしたの?」

「乗車券は買える……乗り換えがちょっと…」

楓がハッと気がつく。初めての電車で戸惑う。




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