女好きのモフモフ白虎様と✕✕な神子
「風雅様、お願いしたいことがございます」
紋十郎は紅葉たちと違い、風雅には敬意を払っているので言葉に気をつけながら緊張しながら話しをしている。


『なんだい?』
「毎年、10月末に島中でハロウィンイベントをしておりまして、街まで子供たちに配るお菓子を買って来ていただけないでしょうか?」

『はろいん?』

「ハロウィンってのは外国のイベントでね、子供達がお化けの仮装してトリックオアトリート…お菓子をくれないとイタズラするぞってお菓子を貰うイベントなのよ」
紅葉が解説する

『へ〜西ノ島も面白いことするんだね。知らなかった』
年1回〜数回しか見回りにこないので島の全ては知らなかった。

「娯楽が少ないですから、子供たちが楽しんでくれるような催しがいくつかございます。大人たちは手作りのお菓子を準備したり物資にハロウィン用のお菓子を頼むのですが島から出られないので何があるのかわからなくて…」
小太郎が申し訳なさそうにいう

『了解〜オレも参加していいかな?』
「もちろんですとも!」


近いうちに視察がてら買い物に行くことにした、風雅。もちろん紅葉を連れて。



食後、席を立ち紅葉を追いかけようとした風雅に楓が呼びとめた。

「ハロウィンイベントは子供たちだけではなく大人も仮装するんですよ」
『ん? それがどうしたんだい?』

「子供たちは安全を重視して昼からハロウィンイベントをするのですが、夜は大人たちがパーティー…宴会をやるんです。…つまり大人たちにとってはハロウィンは恋のイベントです」
恋バナが好きな楓は少し興奮気味に話す。
風雅も「恋のイベント」と聞き興味を示した。

「仮装するといつもと違う姿じゃなくなるからこそ、普段言えないことや気持ちが盛りがって人間同士や人間とアヤカシの恋が実ったり進展することもあるんです!紅葉も風雅様に……きゃあっ恥ずかしい〜!」
楓は何か想像したらしく1人で興奮しはじめた。


『なるほど〜ハロウィンだっけ?楽しみになって来ちゃった☆』

になかなか治らないもんだな〜…とそれはそれで困った。






残された女性4人組は怒りが収まらず、紅葉を睨みつけていた。
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