私の冷たい王子様
大嫌いなやつ

宣戦布告



朝から憂鬱な気持ちで重い足取りを無理やり動かして登校している私


その理由はと言うと_



「ねえ、聞いた?Fクラスの佐野さん、望くんに告ったんだって!」

「聞いた聞いた!!で、振られたんでしょ!!」

「優等生の望くんが落ちこぼれクラスの佐野さんと付き合うわけないじゃんね!」

「身の程を知ったらって感じ〜」



どこからでも聞こえてくる、この噂話が原因


望くんって言うのは、西園寺財閥の一人息子
西園寺 望の事
この学園で1番賢くて、イケメンで、いつも周りには誰かしら集まっているくらい人気な男子


そんな彼を優しい人だと思ってたんだ....


でももう100年の恋も冷めちゃった、
2年前、私と望くんが初めて出会った時、無愛想だったけど言葉の中には優しさがあって、そんなとこがずっと好きだった


だけどあんな酷い男だと思わなかった
騙されたんだって、私が馬鹿だったなって今になって思う。



「永遠ー!!大丈夫?!」

『うぅ〜...芽衣〜!!』



何も聞きたくなくて、教室でただただ時間が早く過ぎるのを待っていた時、大親友の芽衣が登校してきた


芽衣が入ってきた途端、安心したのか涙がどっと溢れでてきて、クラスの子達もどうしたんだと周りに人だかりが出来た
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