私の冷たい王子様
「何それー!!!
そんな人だと思わなかったんだけど!!」



昨日の事を聞かれたから話をしたら、芽衣の顔が一気にしかめっ面に変わり、望くんを非難しはじめる


そこまで言わなくてもいいんじゃないって思うくらい、
でもこれも芽衣の優しさなんだよな...



「でもさ良かったじゃん!!
そんな奴と付き合わなくて、永遠にはもっといい人がいるよ!!」

『...ありがとう』



励まそうとしてくれてるのがすっごく伝わるくらい、慰めてくれる


やっぱり芽衣が私の親友で本当に良かった
お陰でちょっと、心が軽くなった気がしてる私がいて、心底そう思う



「でもさ、そんな振られ方してすっごい癪じゃない?」

『え、』

「私たちだってバカになりたかったわけじゃないのに!!」



机を軽く叩いて悔しそうにそう嘆いてる
確かに、そんな扱いされてムカつかないって言ったら嘘になるけど


こういう時の芽衣はとんでもない事を言い始めるんだよ
幼稚園の頃からずっと一緒だから、分かる
今回のことで言えば...



「ねえ、見返そうよ、テストで!!!」

『え、無理だよ!そんなの!!』



落ちこぼれクラスって言われてる私が、学校1天才の望くんを見返せるわけないじゃん
そんなの天と地がひっくり返っても無理だよ
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