Unknown
悩みに悩んで、結局シーフードに落ち着く。
コーダイはカレー味がいちばん好きらしい。
お湯を入れて3分待っている間に、お風呂の準備をする。
「⋯⋯あ、着替え」
「⋯⋯おれのパンツは?」
「やだよ」
「えー何でだよー悲しい」
新品もあるよ、なんて言われるけれど、男物のパンツは、なんとなく、やだ。
「⋯⋯買いに行く」
「ん。1階にコンビニある」
「わかった、ありがと」
「あ、カップラーメン食ってから行こ」
「⋯⋯忘れてた」
と、ちょうど3分のタイマーが鳴った。
割り箸をもらい、軽く混ぜてから一口食べる。
「⋯⋯おいしい」
「うまいよなー」
「あったかいごはん、ひさしぶり⋯⋯」
湯気だけで心が潤う。
今、カップラーメンでここまで感動しているのは私だけだろう。
「⋯⋯いや、まじで、どんな生活してたん?」
そんな私に、コーダイがお箸を置いて真剣に問いかけてくる。