Unknown
「⋯⋯え、やだ、私ソファで寝る」
「言うと思ったー」
当たり前だ。
同じベッドで一緒になんて寝れるわけがない。
「逆になんで一緒に寝れると思うの」
「ベッド1個しかないし」
「ソファでも充分寝れるよ」
「じゃあおれがソファで寝るわ」
「え、だめ、ベッドで寝て」
「いやいい。ゆっくり寝れると思うから、茜がベッド使って」
「⋯⋯それだと話が変わってくる」
コーダイがソファで寝るのはちがう。
家主だし。
「じゃあやっぱ一緒に寝よ、いちばんの解決策じゃない?」
「⋯⋯⋯」
私は、コーダイにベッドで寝てほしい。
コーダイは、私にベッドで寝てほしい。
⋯⋯なら、ふたりともベッドで寝る?
「⋯⋯ベッドって、ダブル?」
「いや?いちばんでかいやつ」
「⋯⋯じゃあ、ふたりで、ベッド」
「よっしゃ」
仕方ない。
広いベッドなら、端っこに寄ればコーダイを気にすることなく寝られるだろう。
話しているうちに洗濯物を干し終わったので、寝室に向かった。