Unknown



眠気もどこかに吹っ飛んでしまった。

ベッドを降りて洗面所に向かう。


「パンでいい?」


「いいよ。⋯⋯なにか作ろうか?」


「⋯⋯冷蔵庫なんもねえ」


⋯⋯そりゃそうか。主食カップ麺だもんな。


歯磨きをし、顔を洗ってからリビングに戻る。

昨日とは別の棚に、今度はいろんなパンが入っていた。


「⋯⋯パン屋」


「おー、朝はパン屋で夜はカップラーメン屋」


「⋯⋯あ」


大好きなクリームパンを見つけ、手に取る。


「好きなん?」


「⋯⋯うん」


「それうまいよ」


「じゃあ、これにする」


「おれもクリームパンにしよ」


袋を開けて一口食べると、思っていたよりクリームが入っていて驚いた。


「ん、めっちゃ入ってる」


「そう、たっぷりなんだよ。クリームは正義」


「おいしい」


カスタードクリームが重すぎなくて、何個でも食べられそう。

あっという間に食べ終わったので、家に荷物を取りに行く準備を始めた。


< 25 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop