ちょっとだけ、ほろ苦い
のんびりとカフェオレを作る楓さんを眺める。
今日もゆっくりと時間が流れている。
店内には私とお年寄りの夫婦、30代くらいの男性。
でもみんな、顔見知りだ。毎週見る顔ぶれ。
ここのカフェには常連客さんしかこない。
たまに新しいお客さんが来るけど、ここの魅力に気がついて毎週通うようになるケースが多い。
そして、常連客になっていく。
私もそうだ。
「はい、できたよ」
温かいミルクが注がれたカップが私の前に置かれる。
「ありがとうございます」
こうやって両手でカップを包む瞬間が1番好きだ。
少し熱すぎるくらいのマグカップから伝わる熱が日々の疲れを癒してくれる。
「桜ちゃん、なんか疲れてるね」
楓さんがキッチンから身を乗り出す。
「そ、そうですか?」
「うん」
確かに今週は試験勉強であんまり寝れてなかった。
楓さんに言われるとは思っていなかったけど、こんな小さな変化でも気づいてくれる楓さんが好きだ。
彼女がいるのかも知らないし、いなかったとしても私なんか恋愛対象じゃないと思うけど。
でも楓さんといるこの空間が好きで好きでたまらない。
今日もゆっくりと時間が流れている。
店内には私とお年寄りの夫婦、30代くらいの男性。
でもみんな、顔見知りだ。毎週見る顔ぶれ。
ここのカフェには常連客さんしかこない。
たまに新しいお客さんが来るけど、ここの魅力に気がついて毎週通うようになるケースが多い。
そして、常連客になっていく。
私もそうだ。
「はい、できたよ」
温かいミルクが注がれたカップが私の前に置かれる。
「ありがとうございます」
こうやって両手でカップを包む瞬間が1番好きだ。
少し熱すぎるくらいのマグカップから伝わる熱が日々の疲れを癒してくれる。
「桜ちゃん、なんか疲れてるね」
楓さんがキッチンから身を乗り出す。
「そ、そうですか?」
「うん」
確かに今週は試験勉強であんまり寝れてなかった。
楓さんに言われるとは思っていなかったけど、こんな小さな変化でも気づいてくれる楓さんが好きだ。
彼女がいるのかも知らないし、いなかったとしても私なんか恋愛対象じゃないと思うけど。
でも楓さんといるこの空間が好きで好きでたまらない。