私の花言葉
顔を上げるとそこには元彼の姿が。


元彼と言っても3ヶ月付き合ったか付き合ってないかくらいだし、私がバレーばかりだったからデートしたのも数えるくらい。


「颯、どうしたの~?」


元彼の腕にピタッとくっつき垂れた目で私を見つめる女の子。公共の場でくっつけるほどの仲なんだなと察するがその姿をみて特に何も思わない。


むしろなんで話しかけてきたの。無視してよ


「あ~、この人?部活ばっかりで女っ気ゼロの颯の元カノって」


甘ったるい声が私の体にくっついてくる。いかにも私を見下している言い方。


「ほんと背もでけえし、髪も短くて身なり気にしてねえし。女はこうでなくちゃな」


「え~っ!もう、やだぁ」


なんで2人のイチャイチャを目の前で見せられないといけないのかわかんないし、どうでもいいから早く行ってくれないかな?


私はいいけど、なによりこんな所立花くんに見られるのが嫌だ。


「何か御用ですか?」
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