私の花言葉
その日を境に私はピタリと太陽くんの所には行かなくなり、部活に熱中した。


「ほら!そこ!遅れてる!」


「す、すみません」


「も〜、なにピリピリしてんの向日葵。
後輩たちビビってるよ。少し休め」


桃菜にスポーツドリンクとタオルを渡され我に返った。


イライラして当たるなんて最低だ。


「ごめん。少し頭冷やしてくる」


私は体育館を後にし、キュキュっとシューズが床を踏み付ける音を聞きながら受け取ったスポーツドリンクを飲む。


「あ、あんなところに向日葵が咲いてる。
うちの学校にも植えてあったんだ。」


校舎の柵より高い高さで伸びている向日葵は、太陽の方を向いて綺麗に咲いている。


いいな、あの向日葵の花たち。


あの子たちは太陽の光を貰っていっぱい元気に育って。


私もそうなりたかった。


けど、私にとってはそうでも彼にとってはそうではない。


私が男でも自分より背の高い女なんて嫌だし、どうせ選ぶならケーキとかマカロンとかが似合う女の子を選びたいし付き合いたい。


もう考えるのは辞めよう。


前の生活に戻るだけ。


私にはバレーがあるからいいじゃか!
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