白雪姫は寵愛されている



「小食の白雪の分も沢山食べてくれるお友達なんだ?」


皿と皿を重ねながら小さく頷く。


ズキン、ズキン、


と痛くなる胸の中。




「白雪、俺に隠してることない?」




ビクッと一瞬体が跳ねる。



「っ…ない、よ」



嘘ばかりついてる。
どうしよう、朔也くんに嫌われてしまったら?



「…なら白雪の友達教えてよ」


「だ、だめ!!」



ガシャン───────!


皿が割れた。
散らばるガラスの破片。

朔也くんはそれを躊躇なく踏んだ。


「っ!朔也くん、危ない…!」


安物の布製のスリッパ。履き潰している物だし、底面の布は分厚いわけじゃない。そんなもので足の裏を守れるわけはない。


「白雪、それどういう意味?」

「朔也くん!待って。怪我する…、」

「俺の質問に答えて」


詰め寄る朔也くんに私はハラハラが止まらない。



「女なんだよね?それなのに、どうして会わせてくれないの?」



ジャリ…、
ガラスの踏む音がする。


っっ…、



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