白雪姫は寵愛されている
手が私の頭に乗った。
それに吃驚して、手が緩む。
「っ…俺も男なんだよ」
「?、はい…それは分かります、けど…」
上を見ると、顔が真っ赤な先輩がいた。
どうしてそんなに赤いのか私には分からない。
「せんぱ……、」
───────違う。
「じ、じんくん…?」
「っ────…、」
これで…いいのかな…?
首を傾げながらそう言った。
何故か更に耳まで真っ赤にする仁くん。
「千雪、こっち見んな…、」
「な、何故ですか…?きらいに…」
「なってない、むしろ逆…、」
何か言葉を濁すような感じ。
顔を逸らして私の方を見ていない。
「…千雪、俺以外に今みたいなことするなよ」
「え?いま…?」
「…膝枕も駄目だ」
「で、でも…」
本の続きが…。
「でも、じゃない。分かったら返事」
「うぅ…は、はい…、」
そう言われた断れないじゃないですか…。