君にだけは愛されたくない
第一話
○夕凪の家
夕凪「……」
真希「……ゆうちゃん、起きないの?」
夕凪「なんで、いるの……」
真っ黒な髪の毛に、猫のような黄緑色の瞳。
整った顔立ちは、老若男女心を惹きつける。彼は幼なじみの真希だ。
真希「おはよう、やっぱり起きてたんじゃん」
夕凪「……知らない」
目があってしまったから、夕凪は布団の中で反対向きに身体を動かす。
真希「一緒に行こう?」
夕凪「嫌。先行って」
真希「電車逃すよ」
夕凪「……別に」
そっけない態度の夕凪を見て淡々と会話を続ける真希の様子は、もうそれになれているようだった。
高校生になり、親同士の仲が良かったことから駅に近いマンションに、隣同士で住んでいる2人。
朝に弱い夕凪を真希は、毎日起こしに来ていた。
真希「はぁ……夕凪、なんでそんなに俺に冷たくするの?悲しいよ」
夕凪「真希なんて嫌いだからだよっ……もう、関わらないで」
少し震え気味にそう言った夕凪。
真希「……じゃあ、先行ってるからね」
夕凪「うん。ちゃんと、“約束”守ってね」
真希「……うん」
ひとつ返事をした真希は、振り返らず行ってしまった。
夕凪(……嫌い、真希なんて)
夕凪「……」
真希「……ゆうちゃん、起きないの?」
夕凪「なんで、いるの……」
真っ黒な髪の毛に、猫のような黄緑色の瞳。
整った顔立ちは、老若男女心を惹きつける。彼は幼なじみの真希だ。
真希「おはよう、やっぱり起きてたんじゃん」
夕凪「……知らない」
目があってしまったから、夕凪は布団の中で反対向きに身体を動かす。
真希「一緒に行こう?」
夕凪「嫌。先行って」
真希「電車逃すよ」
夕凪「……別に」
そっけない態度の夕凪を見て淡々と会話を続ける真希の様子は、もうそれになれているようだった。
高校生になり、親同士の仲が良かったことから駅に近いマンションに、隣同士で住んでいる2人。
朝に弱い夕凪を真希は、毎日起こしに来ていた。
真希「はぁ……夕凪、なんでそんなに俺に冷たくするの?悲しいよ」
夕凪「真希なんて嫌いだからだよっ……もう、関わらないで」
少し震え気味にそう言った夕凪。
真希「……じゃあ、先行ってるからね」
夕凪「うん。ちゃんと、“約束”守ってね」
真希「……うん」
ひとつ返事をした真希は、振り返らず行ってしまった。
夕凪(……嫌い、真希なんて)
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