偽りの恋人契約も秒で解除としましたが婚約した件
『適当なことを言って帰ってもいい』
なかば強制参加を食らった合コンで、私がなんとか手にしていた参加条件だ。
職場の先輩に誘われても断りつづけていたけれど、どうにも今回は断ってもなかなか引き下がってはくれない。
「どうしても!数がそろわない!」
誘われた理由が正直すぎて折れてしまった私は、参加条件として『帰宅』という切り札をいつ出して去ってもいいという条件を提示した結果、居酒屋でウーロン茶をご馳走になっている。
料理が運ばれて来ても、会話が弾んでいても、上の空。
いつ『帰宅』というカードを切るかで私の頭はいっぱいだ。
そもそも数が合わないという話だったのに男性のほうがひとり足りていない。
そういえば、自己紹介のときになんとかさんは遅れて来ると言われた気がするがその名前も忘れた。
そんなことを思い出していたときだった。
「お、今井!」
男性陣の一人が手を上げて、入店して来たばかりの青年を手招いている。
その瞬間、女性陣が息をのむのがわかった。
なかば強制参加を食らった合コンで、私がなんとか手にしていた参加条件だ。
職場の先輩に誘われても断りつづけていたけれど、どうにも今回は断ってもなかなか引き下がってはくれない。
「どうしても!数がそろわない!」
誘われた理由が正直すぎて折れてしまった私は、参加条件として『帰宅』という切り札をいつ出して去ってもいいという条件を提示した結果、居酒屋でウーロン茶をご馳走になっている。
料理が運ばれて来ても、会話が弾んでいても、上の空。
いつ『帰宅』というカードを切るかで私の頭はいっぱいだ。
そもそも数が合わないという話だったのに男性のほうがひとり足りていない。
そういえば、自己紹介のときになんとかさんは遅れて来ると言われた気がするがその名前も忘れた。
そんなことを思い出していたときだった。
「お、今井!」
男性陣の一人が手を上げて、入店して来たばかりの青年を手招いている。
その瞬間、女性陣が息をのむのがわかった。
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