愛したがりの若頭と売られた私
帰りの車内。
後部座席で夜凪が、茉咲の手を握り言い聞かせる。
「茉咲、約束して?
今後、元・家族に会っても“関わらない”って。
無視するって」
「あ…はい…」
「茉咲にとっては元・家族でも、奴等はそんな風に思ってない。
だって、奴等は“君を捨てたんだから”
僕が“借金をチャラにする代わりに、縁を切れ”って言ったら、受け入れたんだから!
ね?
僕はこれ以上、君を傷つけたくない…!」
「………わかりました」
どんなに最低でも、間違いなく“育ててもらったのには変わりない”
しかし、夜凪の言うこともわかる。
茉咲は、ゆっくり頷いた。
自宅マンションに着き、買ってきた茉咲の服や小物を整理する。
茉咲用のクローゼットの中が、いっぱいになった。
「凄い…」
そして茉咲は、ある物を袋から取り出した。
「夜凪さん。この熊のぬいぐるみ、私の兎の横に置きますね!」
「うん!」
夜凪が「あの兎にも、パートナーは必要だね!」と言い、二人で選んだぬいぐるみだ。
兎の横に置き、眺めた。
「フフ…
やっぱ、似てる(笑)」
キャラクターとかでも、有名なぬいぐるみでもない、ごく普通の熊のぬいぐるみ。
でもキリッとしていて、どこか可愛らしいぬいぐるみ。
茉咲はこのぬいぐるみを見て、夜凪に似ていると思ったのだ。
新品の熊のぬいぐるみと、ボロボロの兎のぬいぐるみ。
まさに、夜凪と茉咲そのモノだ。
茉咲はクスクスと笑い、整理整頓に戻った。
「――――夜凪さん、コーヒー淹れますね!」
「うん、ありがとう!」
片付けが終わり、休憩することにした二人。
茉咲はキッチンへ向かった。
「確かコーヒーは、この辺……あ、あった!」
「茉咲ー、わかる?」
「あ、はい!大丈夫です!」
一通り、家の中の配置などは教わった茉咲。
なんとかコーヒーを見つけて、湯を沸かす。
「夜凪さん、どうぞ?」
ローテーブルにカップを置いた。
そして、隣に座った茉咲。
すると夜凪が、腰を抱いてきた。
反対の手で、頬に触れ撫でられる。
「……//////」
(間近で見ても、綺麗な人…)
この人が、ヤクザじゃなかったらな…
そんなことをボーッと考えていると、チュッとキスされた。
「え…/////」
「何を考えてるの?」
「あ…いえ…」
「何かあるなら、何でも言って?」
“大丈夫だよ”と言うように、夜凪は微笑み言った。
後部座席で夜凪が、茉咲の手を握り言い聞かせる。
「茉咲、約束して?
今後、元・家族に会っても“関わらない”って。
無視するって」
「あ…はい…」
「茉咲にとっては元・家族でも、奴等はそんな風に思ってない。
だって、奴等は“君を捨てたんだから”
僕が“借金をチャラにする代わりに、縁を切れ”って言ったら、受け入れたんだから!
ね?
僕はこれ以上、君を傷つけたくない…!」
「………わかりました」
どんなに最低でも、間違いなく“育ててもらったのには変わりない”
しかし、夜凪の言うこともわかる。
茉咲は、ゆっくり頷いた。
自宅マンションに着き、買ってきた茉咲の服や小物を整理する。
茉咲用のクローゼットの中が、いっぱいになった。
「凄い…」
そして茉咲は、ある物を袋から取り出した。
「夜凪さん。この熊のぬいぐるみ、私の兎の横に置きますね!」
「うん!」
夜凪が「あの兎にも、パートナーは必要だね!」と言い、二人で選んだぬいぐるみだ。
兎の横に置き、眺めた。
「フフ…
やっぱ、似てる(笑)」
キャラクターとかでも、有名なぬいぐるみでもない、ごく普通の熊のぬいぐるみ。
でもキリッとしていて、どこか可愛らしいぬいぐるみ。
茉咲はこのぬいぐるみを見て、夜凪に似ていると思ったのだ。
新品の熊のぬいぐるみと、ボロボロの兎のぬいぐるみ。
まさに、夜凪と茉咲そのモノだ。
茉咲はクスクスと笑い、整理整頓に戻った。
「――――夜凪さん、コーヒー淹れますね!」
「うん、ありがとう!」
片付けが終わり、休憩することにした二人。
茉咲はキッチンへ向かった。
「確かコーヒーは、この辺……あ、あった!」
「茉咲ー、わかる?」
「あ、はい!大丈夫です!」
一通り、家の中の配置などは教わった茉咲。
なんとかコーヒーを見つけて、湯を沸かす。
「夜凪さん、どうぞ?」
ローテーブルにカップを置いた。
そして、隣に座った茉咲。
すると夜凪が、腰を抱いてきた。
反対の手で、頬に触れ撫でられる。
「……//////」
(間近で見ても、綺麗な人…)
この人が、ヤクザじゃなかったらな…
そんなことをボーッと考えていると、チュッとキスされた。
「え…/////」
「何を考えてるの?」
「あ…いえ…」
「何かあるなら、何でも言って?」
“大丈夫だよ”と言うように、夜凪は微笑み言った。