愛したがりの若頭と売られた私
ドアを開けようとして、動きが止まる茉咲。
でも、どうして私が止めなきゃいけないの?
そもそも、私はお父さんとお母さんに捨てられたのに。
私のことを捨てたんだから、自業自得よ!
「………」
カヲリだって無条件に愛されて、それが当たり前で私を見て優越感に浸っていた。
「………」
いや……
違う。
私が望んでるのは、こんなことじゃ……
一人で葛藤していると、ドアが開いた。
「ん?茉咲?
ごめんね、一人にして。
あ、ご飯出来たの?」
「あ…はい。
あ、えーと…夜凪さん、今の電話……」
「ん?」
意味深に微笑んでいる、夜凪。
「今の電話、お父―――――」
「茉咲」
「……っ…!!?」
ただ、名前を呼ばれただけなのに、凄まじい重みを感じた茉咲。
冷たくて、突き刺されるような……
思わず、後ずさる。
「僕、何て言ったかな?」
「え……」
「“過去のことなんて”もう、忘れなよ」
「あ…は、はい…」
あぁ…そうだ。
忘れていた。
目の前で優しく微笑んでいる人は、ヤクザの事実上のトップに君臨している男性なのだ。
わかっていたつもりが、あまりにも甘くて一瞬忘れていた。
「あ!そうか!
“忘れてしまうくらい”僕が愛せばいいんだ!」
そう言った夜凪が、茉咲を軽々と抱き上げた。
「ひゃぁ!!?
ちょっ…夜凪さ……!!」
「フフ…」
笑いながら、リビングに連れていく。
そしてソファに寝かせ、組み敷いた。
「ご飯前に、茉咲を堪能するね!」
そう言って、キスされた。
段々深くなっていく。
茉咲の中の全てを吸い尽くされるような感覚だ。
茉咲は、夜凪の深いキスを受けながら………
私は夜凪さんに“買われた身”
最初から勝てるなんて思ってないけど、やっぱり、きっと、一生……この人には勝てない。
絶対に、逆らわないようにしないと。
きっと怒らせたら、殺される。
まだ…死にたくない。
ずっと苦しい人生だったけど、まだ死にたくないの。
………そんなことを考えていた。
でも、どうして私が止めなきゃいけないの?
そもそも、私はお父さんとお母さんに捨てられたのに。
私のことを捨てたんだから、自業自得よ!
「………」
カヲリだって無条件に愛されて、それが当たり前で私を見て優越感に浸っていた。
「………」
いや……
違う。
私が望んでるのは、こんなことじゃ……
一人で葛藤していると、ドアが開いた。
「ん?茉咲?
ごめんね、一人にして。
あ、ご飯出来たの?」
「あ…はい。
あ、えーと…夜凪さん、今の電話……」
「ん?」
意味深に微笑んでいる、夜凪。
「今の電話、お父―――――」
「茉咲」
「……っ…!!?」
ただ、名前を呼ばれただけなのに、凄まじい重みを感じた茉咲。
冷たくて、突き刺されるような……
思わず、後ずさる。
「僕、何て言ったかな?」
「え……」
「“過去のことなんて”もう、忘れなよ」
「あ…は、はい…」
あぁ…そうだ。
忘れていた。
目の前で優しく微笑んでいる人は、ヤクザの事実上のトップに君臨している男性なのだ。
わかっていたつもりが、あまりにも甘くて一瞬忘れていた。
「あ!そうか!
“忘れてしまうくらい”僕が愛せばいいんだ!」
そう言った夜凪が、茉咲を軽々と抱き上げた。
「ひゃぁ!!?
ちょっ…夜凪さ……!!」
「フフ…」
笑いながら、リビングに連れていく。
そしてソファに寝かせ、組み敷いた。
「ご飯前に、茉咲を堪能するね!」
そう言って、キスされた。
段々深くなっていく。
茉咲の中の全てを吸い尽くされるような感覚だ。
茉咲は、夜凪の深いキスを受けながら………
私は夜凪さんに“買われた身”
最初から勝てるなんて思ってないけど、やっぱり、きっと、一生……この人には勝てない。
絶対に、逆らわないようにしないと。
きっと怒らせたら、殺される。
まだ…死にたくない。
ずっと苦しい人生だったけど、まだ死にたくないの。
………そんなことを考えていた。