愛したがりの若頭と売られた私
そのまま押し倒されて、夜凪のキスが首や鎖骨に下りていく。

「え……夜凪さ…/////待っ…」
この後の展開を想像し、慌てたように押し返す。

夜凪は、その手もソファに押し付けた。
「ダメ!
今日は、僕達の“初夜”だよ?
拒否しないで?」

「で、でも…/////」

「でも?
…………あ!そうか!
初夜だもんね!
ソファなんかじゃ嫌だよね?
ごめん、デリカシーがなかったね…」 

微笑み、抱き上げた。
そして寝室に連れていき、ベッドに寝かせる。

組み敷いた夜凪が、頬に触れ撫でた。

「夜凪さん」

「ん?」

「せめてシャワー……浴びたいです…」

「んー、ごめんね。我慢できない」

「でも私…汗、かいてるし……汚い…です…」

「問題ない。
ねぇ…拒否以外の言葉、聞かせてよ。
“好き”とか」

「はい…ごめんなさい…」

「違うよ。
謝ってほしいんじゃない。
ほら、好きって言って?」

「好…き…です…」

「フフ…
ねぇ…沢山愛してあげるから、少しずつ“本当に”好きになってね!」

そう言って、顔を近づけた。
キスをして、貪って、首や鎖骨に啄むキスを落とす。

そして茉咲の服を脱がせた。

「わ…//////綺麗…//////
フフ…今からこの僕だけが堪能出来るかと思うと、ドキドキして興奮する……!
茉咲。恥ずかしがらずに、全てをさらけ出して僕に見せてね……!」

胸に顔を埋め、丁寧に愛撫する。
すると、茉咲から甘い声が出てきた。

慌てて、口を塞ぐ茉咲。
しかし夜凪に手を掴まれ、ベッドに縫いつけられた。

「ダメだよ、茉咲。
言ったよね?
“さらけ出して”って。
可愛いんだから、塞ぐなんてやめて?
いい?
次、塞いで僕に啼く声聞かせてくれないのなら、ベッドに縛りつけるからね?」

そして、夜凪も服を脱いだ。

胸と腕に刺青が彫られていて、思わず息を呑んだ。

「怖い?」

「あ…ご、ごめんなさい…」

「ううん!
良いんだよ?
フフ…でも、背中はもっと恐ろしいよ?」

そう言って、背中を向けた夜凪。

「怖…」
思わず声に出た。

「フフ…でしょ?(笑)
嬉しいよ!“怖い”って思ってもらえて。
最高の、褒め言葉だよ……!」

そして夜凪は続けて言った。


「茉咲、大好きだよ……!
君の全てを呑み込んで、僕の全てで愛し尽くしてあげる……!
だから茉咲はただ……僕に掴まって、しがみついててくれればいいからね……!!」

< 16 / 43 >

この作品をシェア

pagetop