愛したがりの若頭と売られた私
優しい新婚生活
甘くて狂おしい程の愛の中に、少し恐ろしさを感じた初夜から、二週間経った―――――――
二人の新婚生活のある一日。
キングサイズのベッド。
それなのに、真ん中でくっついて眠っている夜凪と茉咲。
夜凪の抱き枕のように、腕の中にすっぽり包まれている茉咲。
茉咲が、ゆっくり目を覚ます。
「んん…」
見上げて、夜凪の寝顔をしばらく見つめる。
10分程見上げて、起こさないように夜凪から離れベッドを下りようする。
すると……
グッと引き戻される。
「キャッ…!?」
「ん…どこ行くの?」
ギュッと抱き締められ、頬を擦り寄せ耳元で囁かれる。
寝起きのためか、低く重い声だ。
「朝ご飯…作らないと…」
「わかった、起きようか…!」
(夜凪さんは、寝てていいのにな…)
そう思うが、言わない。
一緒に寝室を出る。
洗面所に向かいながら、茉咲は思う。
睡眠中、夜凪は茉咲が腕の中から離れると、まるでスイッチが入ったように目を覚ます。
夜中に水を飲みに行こうとしたり、トイレに起きたりしてもそうだ。
必ず引き戻され「どこ行くの?」と囁かれるのだ。
この二週間、毎日だ。
洗面などを済ませ、リビングへ。
キッチンに向かおうとする茉咲。
「茉咲」
「え?はい」
「もう少しゆっくりしようよ!」
「え?でも…」
「今日は、バイト午後からでしょ?
僕も、茉咲がバイトに行ってから仕事するから。
ほら、おいで?」
ソファに座った夜凪が、自身の膝の上をポンポンと叩き言うと「はい」と頷き、茉咲が夜凪の膝の上に跨った。
茉咲を抱き締め「フフ…幸せだな…!」と、茉咲の胸の辺りに頬を擦り寄せ笑った。
たった二週間で、何の躊躇もなく夜凪の膝を跨いで座っている自分が可笑しい。
そして夜凪は茉咲を見上げ、口唇や頬に啄むキスを繰り返し「可愛い、可愛い、可愛いなぁ〜」と愛でる。
「ん…夜凪さん、お腹すきませんか?」
「んー、すいてるけど…
茉咲を愛でる方が先!
…………あぁ、可愛い可愛い可愛い……!
どうしてこんな可愛いの?」
「……/////」
(いやいや…夜凪さんはカッコ良すぎるし…
てか、あんまジッと見ないで…/////恥ずかしいよ…/////)
二人の新婚生活のある一日。
キングサイズのベッド。
それなのに、真ん中でくっついて眠っている夜凪と茉咲。
夜凪の抱き枕のように、腕の中にすっぽり包まれている茉咲。
茉咲が、ゆっくり目を覚ます。
「んん…」
見上げて、夜凪の寝顔をしばらく見つめる。
10分程見上げて、起こさないように夜凪から離れベッドを下りようする。
すると……
グッと引き戻される。
「キャッ…!?」
「ん…どこ行くの?」
ギュッと抱き締められ、頬を擦り寄せ耳元で囁かれる。
寝起きのためか、低く重い声だ。
「朝ご飯…作らないと…」
「わかった、起きようか…!」
(夜凪さんは、寝てていいのにな…)
そう思うが、言わない。
一緒に寝室を出る。
洗面所に向かいながら、茉咲は思う。
睡眠中、夜凪は茉咲が腕の中から離れると、まるでスイッチが入ったように目を覚ます。
夜中に水を飲みに行こうとしたり、トイレに起きたりしてもそうだ。
必ず引き戻され「どこ行くの?」と囁かれるのだ。
この二週間、毎日だ。
洗面などを済ませ、リビングへ。
キッチンに向かおうとする茉咲。
「茉咲」
「え?はい」
「もう少しゆっくりしようよ!」
「え?でも…」
「今日は、バイト午後からでしょ?
僕も、茉咲がバイトに行ってから仕事するから。
ほら、おいで?」
ソファに座った夜凪が、自身の膝の上をポンポンと叩き言うと「はい」と頷き、茉咲が夜凪の膝の上に跨った。
茉咲を抱き締め「フフ…幸せだな…!」と、茉咲の胸の辺りに頬を擦り寄せ笑った。
たった二週間で、何の躊躇もなく夜凪の膝を跨いで座っている自分が可笑しい。
そして夜凪は茉咲を見上げ、口唇や頬に啄むキスを繰り返し「可愛い、可愛い、可愛いなぁ〜」と愛でる。
「ん…夜凪さん、お腹すきませんか?」
「んー、すいてるけど…
茉咲を愛でる方が先!
…………あぁ、可愛い可愛い可愛い……!
どうしてこんな可愛いの?」
「……/////」
(いやいや…夜凪さんはカッコ良すぎるし…
てか、あんまジッと見ないで…/////恥ずかしいよ…/////)