愛したがりの若頭と売られた私
後日。
堺部さんから、報告があった。
カヲリの友人二人は、カヲリと同じく裏の仕事に回されたと――――――
彼女達が何をしたと言うのだろう。
私の妹にお金を貸しただけ。
そしてそれを、返してもらいに来ただけなのだ。
悪いのは、カヲリではないか。
「“俺の茉咲に関わったことが”もう…それだけで罪なんだよ?
茉咲は、俺のモノだからね……!」
夜凪さんに何度も、その友人二人を解放するようにお願いしたが、聞く耳を持ってくれなかった。
そしてミハナちゃんにも、後日謝罪を受けた。
“私が、堺部さんに話したの”と。
ミハナちゃんは泣きながら何度も謝っていた。
でも私は思う。
例えミハナちゃんが話さなくても、夜凪さんには何かの形でバレていたはすだと―――――
夜凪さんのことを、甘く見ていたつもりはない。
でもきっと……自分が甘やかされ、愛されていることを酔って、どこかで私は江戸川 夜凪という男を甘く見ていたのかもしれない。
堺部さんの言葉が蘇る。
『もう茉咲さんは“若に囚われている”
だから、あの方から逃げられない。
あなたの幸せを守るためなら、あの方は“何でもします”』
私は一人、心に誓った。
もう二度と、夜凪さんに歯向かうようなことをしない……と。
でないと、今度はミハナちゃんを失うことになるかもしれない。
しかし…………
茉咲は、更に夜凪の狂気と狂愛を知ることになる。
そう。
茉咲はもう……
江戸川 夜凪から、逃げられない。
堺部さんから、報告があった。
カヲリの友人二人は、カヲリと同じく裏の仕事に回されたと――――――
彼女達が何をしたと言うのだろう。
私の妹にお金を貸しただけ。
そしてそれを、返してもらいに来ただけなのだ。
悪いのは、カヲリではないか。
「“俺の茉咲に関わったことが”もう…それだけで罪なんだよ?
茉咲は、俺のモノだからね……!」
夜凪さんに何度も、その友人二人を解放するようにお願いしたが、聞く耳を持ってくれなかった。
そしてミハナちゃんにも、後日謝罪を受けた。
“私が、堺部さんに話したの”と。
ミハナちゃんは泣きながら何度も謝っていた。
でも私は思う。
例えミハナちゃんが話さなくても、夜凪さんには何かの形でバレていたはすだと―――――
夜凪さんのことを、甘く見ていたつもりはない。
でもきっと……自分が甘やかされ、愛されていることを酔って、どこかで私は江戸川 夜凪という男を甘く見ていたのかもしれない。
堺部さんの言葉が蘇る。
『もう茉咲さんは“若に囚われている”
だから、あの方から逃げられない。
あなたの幸せを守るためなら、あの方は“何でもします”』
私は一人、心に誓った。
もう二度と、夜凪さんに歯向かうようなことをしない……と。
でないと、今度はミハナちゃんを失うことになるかもしれない。
しかし…………
茉咲は、更に夜凪の狂気と狂愛を知ることになる。
そう。
茉咲はもう……
江戸川 夜凪から、逃げられない。