リーチェルの約束
「魔族がドラゴンを操って街を攻撃しているぞ！！早く逃げろ！！」

その情報を聞き、私はすぐに呪文を唱える。強い魔力を探知する魔法のおかげですぐにどこに魔族がいるのかわかった。

「早く向かわなきゃ！」

私の魔法がどれだけ相手に通じるかはわからない。でもこの混乱を収めるには戦わないと！

私は浮遊魔法を使い、魔族たちのいる方へと飛んだ。浮遊魔法のおかげで魔族たちがどこにいるのかすぐにわかる。街の一部が破壊され、煙が上がっていた。

「あっははははははははは！！」

ドラゴンに乗り、魔法を放つ魔族の姿を確認した。ツノを頭に生やした魔族は私に気付くとニヤリと笑う。次の瞬間、ドラゴンの口から吐く炎と魔族の魔法が私に向かって飛んできた。

「ッ！」

私はすぐに防御魔法で炎と魔法を防ぎ、降下する。降下する間際に見た魔族の顔は、悔しげに歪んでいた。私を殺すつもりだったんだ。

「リーチェル！」

私が地面に足をつけると、剣を握り締めたユリナが駆け寄ってくる。その体には所々に傷があった。ずっと一人で魔族と戦ってくれていたんだ。
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