光と幽霊の彼女

「ほんじゃあ朝ごはん食べに行くか」
「ええ、行きましょう」


「お母さん、今日のご飯は何?」
「卵焼きとソーセージよ」
「普通の料理だな」
「文句言わないの」
「まあいただきます」
「味はどう? おいしい?」

 雅子が聞く。俺はその質問に対し、お母さんがいる手前、声を出して答えるわけにはいかないので、グットマークを手で作る。

「おいしいんだ。いいなー、私も食べたい」

 雅子はうらやましがる。もちろん彼女が発した言葉に対して答えるわけにはいかないので無視する。

「ねえ、光、早く食べないと時間ないんじゃない?」

 雅子が純粋な目で言ってくる。わかってるよそんなこと!うるさいなあ。

 実際ここ最近雅子は俺が返事できないことをいいことに好き勝手言ってくるのだ。

「ねえ、光、あの戦争まだ続くらしいの。核爆弾が使われるのが怖いね」

 俺の母さんである神代恵はそのようなことを言う。

「ああ、怖いな。最近犯罪も増えてるしな。本当いいニュースがないもんだ」

 最近銀行強盗やら、通り魔事件、教師の痴漢など、様々な悪いニュースがある。さらに遠方の地で、三ヶ月前に大国同士で戦争を始めたものだから困ったものだ。

 そんなことを考えながらソーセージをおかずにご飯を食べた。
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