光と幽霊の彼女
「ごめん、無理だ」
俺はすぐさま断る。告白を受けるという選択肢はない、雅子のことが今も好きだし、そもそも今雅子と付き合っているからだ。
「友達からでも」
凛子は引き下がらない。
「ごめん」
そう言って俺はその場から逃げ出した。それ以上いると良心が痛む可能性があるからだ。
「偉いよ光、よく断ったよ」
「当たり前だよ、俺の彼女は雅子だけだよ」
そう言って雅子の頭に手をやる。触れないのが残念だが、まあ十分だ。