仙女の花嫁修行
「それはいつ頃の話でしょうか?」
「150年……いや、200年近く経ってるかもしれんな」
「左様でございますか。我々の御先祖様がこの地で暮らすようになったのは、100年そこそこだとだと伺っております。それまでは別の部族の者が住んでおりました故、その鈴の存在については知りませんでした」
「ああ、そう言う事であったか。こちらでは帝や王が度々変わりややこしいな」
やれやれ、と酒を飲んでいるこちらの御方。
一体何歳なのーー!?
仙人が不老長寿なのって、ホントだったんだ。
謎が解けたところで改めて、颯懍の目を見つめてから頭を下げた。
「仙人様、命を救って頂いた上に図々しい事この上ないのですが、私のお願いをひとつ聞いていただけないでしょうか」
「こら、明明! これ以上仙人様に御願いなんぞ、何を言ってる」
叱り付けてくる父を、颯懍が「まあまあ」と窘めた。
「なんだ、申してみよ」
「私を貴方様の弟子にして頂きたく、お願い申し上げますっ!!」
「めっ、明明?! 弟子って、おまっ……! 自分が何を言っているのか分かっているのか」
「分かってるよお父さん。私、仙人になりたい。そうしたら困っている人を沢山助けられるでしょ?」
仙人は不思議な術を使って、あちこちで人助けをするのだと話しには聞いていたけど、今回の事でその噂が本当なんだと確信した。
もしも仙人になれたら、今よりずっと、誰かのために何か出来る。
「掃除、洗濯、お料理、身の回りの事は一通り出来ます。どんな修行にも耐えてみせます。ですからどうかお願いします。私を弟子にしてください!!」
「150年……いや、200年近く経ってるかもしれんな」
「左様でございますか。我々の御先祖様がこの地で暮らすようになったのは、100年そこそこだとだと伺っております。それまでは別の部族の者が住んでおりました故、その鈴の存在については知りませんでした」
「ああ、そう言う事であったか。こちらでは帝や王が度々変わりややこしいな」
やれやれ、と酒を飲んでいるこちらの御方。
一体何歳なのーー!?
仙人が不老長寿なのって、ホントだったんだ。
謎が解けたところで改めて、颯懍の目を見つめてから頭を下げた。
「仙人様、命を救って頂いた上に図々しい事この上ないのですが、私のお願いをひとつ聞いていただけないでしょうか」
「こら、明明! これ以上仙人様に御願いなんぞ、何を言ってる」
叱り付けてくる父を、颯懍が「まあまあ」と窘めた。
「なんだ、申してみよ」
「私を貴方様の弟子にして頂きたく、お願い申し上げますっ!!」
「めっ、明明?! 弟子って、おまっ……! 自分が何を言っているのか分かっているのか」
「分かってるよお父さん。私、仙人になりたい。そうしたら困っている人を沢山助けられるでしょ?」
仙人は不思議な術を使って、あちこちで人助けをするのだと話しには聞いていたけど、今回の事でその噂が本当なんだと確信した。
もしも仙人になれたら、今よりずっと、誰かのために何か出来る。
「掃除、洗濯、お料理、身の回りの事は一通り出来ます。どんな修行にも耐えてみせます。ですからどうかお願いします。私を弟子にしてください!!」