あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~
光は少しだけ情報収集をしてほしいな、と思ったのだが麻那人がクラスの男子と仲良くするのはいいことだし、と思った。
今日の給食もペロリと食べて、麻那人は校庭にサッカーをしに行った。
「男子って元気ね」
ラーが言う。
本当はラーもドッジボールが大好きなのだけど、モデルをやるようになってからは昼休みは教室にいるようになった。
「みんなの話聞いてたらさ~。追いかけ鬼の歌は、誰がどこで歌い始めたのかわかんないって」
リィはもう、みんなに聞き込みをしてくれたようだった。
追いかけ鬼は『都市伝説』
始まりを追うことは、さすがにできないだろう。
「とりあえず手当たり次第に聞いてみよっか!」
光は教室を見渡した。
校庭に行く子は、クラスの半分ほど。
図書館に行く子は、その半分。
残りは教室でおしゃべりしたり、本を読んだりしている。
「ど……どうやって聞こう」
ルルが困ったように聞いた。
光もそれをずっと考えていた。
いつもだったら『みんな聞いてーー! 追いかけ鬼のこと知ってる!?』と聞いてたはずだ。
でもあまり騒ぎにならない方がいい。
「一人ずつ聞いてみよう」
光の提案だ。
「わかった」
ラーもうなずく。
「あたし、隣のクラスに行ってみるわ。ルル行こう」
「うん」
リィとルルが、一緒に隣のクラスへ行った。
五年生は三クラスあって、光達は一組だ。
昼休みだけでは、二組だけで精一杯。
みんなそれぞれ頑張った。
だけど五年一組、二組で追いかけ鬼の情報を知っている人はいなかった。
麻那人はサッカーがすごく上手だ! とその後クラスで話題になった。