あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~

一年生の女の子からの情報

 

 なかなか情報もないまま、数日が過ぎた。

 今日の四時間目は、一年生から六年生までの縦割りグループでの交流授業。

 昔遊びを習う時間だった。

 楽しくみんなで先生の説明を聞く。
 最後の十五分は道具を借りて好きな遊びをする自由時間になって、体育館でそれぞれが遊び始めた。

 『追いかけられたら最後だよ♪

 逃げて走ってどこまでも♪

 追いつかれたら食べられる♪

 骨も残さず食べられる♪

 追いかけ鬼に見つかれば♪

 最後死ぬまで追いかけらーれる♪』

 誰かが追いかけ鬼の歌を歌うと、リズムが良いので皆が歌い始める。
 光のいたグループの子も歌い始めたが、隣にいた一年生の女の子が光の手を握った。

「……怖い……」

 ぎゅっっと握る強さに、怖さがにじみ出ている。
 
「大丈夫? みんな~~! 怖い子がいるから、歌うのやめてあげて!」

 せっかく歌ってたのに、と言う子もいた。
 でも六年生が違う数え歌を歌い始めて、みんなその歌を歌いだした。

「もう大丈夫だよ」

「ありがとう、お姉ちゃん」

 光の声に、女の子はホッとしたように笑った。
 
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