あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~

「……光と闇をぶつけたら、どうなるのかな?」

 なんとなく光が自分の黄色いスライムと、麻那人の黒いスライムを見比べて思う。

「天使と悪魔が……という話ではなくて、光の力と闇の力を、無理に合わせると爆発が起きるかな」

「ば、爆発?」

「簡単に言うとね、相反して過剰に力が暴走してバーンさ」

 物騒な話に光は唖然としてしまった。

「ま、麻那人……天使の加護の紋章……! 大丈夫なの!?」

 コソコソとでも慌てて光は聞く。

「あぁ、僕なら全然大丈夫さ。だって僕は……」

 安心しながら光も言う。

「「悪魔王子だから」」 

 小さな二人の声がハモった。
 そしてその日の放課後に、光は麻那人と一緒に『駄菓子屋ぺってぽりん』に行った。
 
「ふぅ~ん……洗濯のりとぉ~……ホウ砂ねぇ~~~あ~あったあった」

 そう言って女の子が持ってきてくれたのは、なんだか容器の中でうごめいてる洗濯のり。
 それと、ぶつぶつ何か声が聞こえてくるホウ砂だった。

「いいね! これでスライムを作ろう」

「うひぃ~~……」
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