あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~

転校生悪魔王子

「みんな、おはよう~今日は転校生が来ます! 今、廊下で待ってるぞ!」

 担任の小林先生が、元気に宣言するえ。
 教室のみんなが、ワーッ!と騒いだ。

 小林先生は、若い男の先生。
 いつもジャージを着ていて、体育に気合いの入っている先生だ。
 みんなは休み時間に、小林先生と鬼ごっこをするのが大好き。

 普段なら転校生が来る事になったら、一週間前にはお知らせがくるはずなのに、今回は突然だ。

 それも当然のこと。

 だって悪魔王子が学校に来ることになったのは、昨日のことだ。
 みんな、悪魔王子のさいみん術にかかっているからだ……と光は席で思う。

「彼は海外から帰ってきたばかりで、光の家でお世話になるそうだ」

 そこで、更にみんなが騒ぎ出した。

「おい、光! まじかよ?」

 光の隣の席の空太が、驚いて光に言う。

「う、うん……」

「聞いてないぞ!?」

「言ってないもん(さすがに空太にまでは、さいみん術はかかってなかった?)」

 いくら悪魔王子でも、全ての人が納得できる魔術は、使えないのかもしれない。
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