あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~
「缶バッジ?」
定番のグッズ。
缶バッジだ。
でもアイドルやキャラクターが、描かれているわけではない。
何か図形が描いてある。
「なんの模様なの? 光」
「えっ!」
光が渡したものだから、みんな光が用意したものだと思ったようだ。
「これはお守りだよ。ね? 光」
麻那人が、いつもの笑顔で言う。
「う、うん……そうお守り!(お守りだったの!? なんで麻那人が説明しないのよ~)」
「じゃあ、これを着けてたら大丈夫? 可愛いじゃない」
ラーがもう、バッジ自分の胸元にを着けている。
ラーの洋服はいつも有名ブランド。
なのに気にせず着けて、嬉しそうだ。
「うん、君達は大丈夫だよ。虫除けスプレーみたいなものさ。ね? 光」
「(えぇ!? そうなの!?……でも、たしかにこれはおじいちゃんの部屋で見たことがあったかもしれない)……そっか……これ天使の加護の紋章」
勝手に口から出てきた言葉。
ハッとする。
でも麻那人を見ると、またにっこり笑った。
みんなに、今のつぶやきは聞こえていないようだ。