あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~
魔術クラブ捜査開始!
今日もまた、学校が始まる。
魔術クラブバッジは胸元に着けなくても、持っている事で効果が身体に移ってくるらしい。
「んー? 魔術クラブのバッジ? くれるのか? ありがと」
サッカークラブで来れなかった空太にも、バッジをあげる。
みんなに見えない教室のすみっこで、バッジをズボンにしまいながら空太が言った。
「この模様、むかし光のじいちゃんにもらったカードと一緒だな」
「えー知ってる? おじいちゃんの部屋にあったんだけどさ。天使の加護の紋章なんだって」
コソッと光が、耳元で話す。
「うん。これは鬼の意地悪を、跳ね返す強さをくれるよ。って言われて、カードをもらった」
「へぇーそんな事があったんだ」
「鬼ごっこでいっつも追いかけられてばっかで、イヤになって途中で帰った時に家の前で声をかけられたんだよ」
空太の家は、前は光の隣にあった。
でも今は、少し離れたマンションに引っ越したのだ。
「知らなかった」
空太はもっと小さな頃、身体が小さくて気弱な面もあって意地悪される事も多かった。
幼なじみの光は空太が意地悪されているところを見かけたら、すぐに助けに行っていたけど、いつもその場面にいられるわけじゃない。