あいつは悪魔王子!~悪魔王子を召喚しちゃった!?魔術クラブ結成!都市伝説『追いかけ鬼』をやっつけろ!~

「俺、このカードもらってしばらく持ってたんだけど、ある日どっかに失くしちゃった……でも役目を終えたんだよって言われたんだよな」

 失くした事がショックだった事が、空太の顔でわかった。

 でも空太はサッカーを習い始めて沢山練習するうちに足も速くなって、背も伸びて、何を言われても負けない男子になった。

「空太はもう強くなったから、カードは役目を終えたってことなんだね」

「へへっなんだよ急に」

 褒められて、照れたように空太は頭をかいた。

「へぇ~~空太君は、光のおじいちゃんと仲良しだったんだねぇ」

 二人の話を聞いて、ニコリと笑う麻那人が現れた。

「麻那人……そうだぜ! 仲良かった! お前もか?」

「僕は残念ながら、お会いしたことはないんだ」

「なんだぁそうかよ。まぁ俺は幼なじみ歴が一番長いからな!」

 ふふん! と得意げになる空太。

「ラー達とそんなに変わらないよ? 私は赤ちゃんの頃から、保育園でいっぱいお友達いたからね」

 光の言葉に、ぐぐっとなる空太。

「みんな仲良しのお友達でいいね。空太君、今度おじいちゃんのお話を僕に聞かせてよ」

「うーん。実は、この模様くらいしか特別な話はないんだ」

 あはは、と空太は笑う。

「そっか」

「(おじいちゃんの話を麻那人は聞きたいんだ?)今度、私が話すよ」

 光が言った。
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