"桜"よりも綺麗な君に
出会い

「やば…ギリギリだ…」


入学式が始まる10分前には何とか学校に着き

席に着くことが出来た。


それはよかったんだけどさ…


あの告白の後、すぐに冷静に戻った

だが突然の告白に驚きを隠せない彼の姿を見て

「忘れてください!」と言い放ち走って逃げてしまった


「もう、絶対嫌われちゃった…」


本当にツイてない、馬鹿だなぁと落ち込んでいると

隣の席の生徒がいないことに気付いた

まだ来ていないのかな?と扉の方を見ていると

足音が聞こえてきた。


「遅刻遅刻〜!間に合ったよね!?」

「え、あ…あぁ!間に合ってます!」


扉を開けて席に座る彼女

セーフと言いながら汗を拭い

笑っている姿はとても可愛くて…

きちんと話せたかな…と不安になっていると


「ねぇ君可愛いね、なんて名前なの?」

「うぇ!?あ、えっと…相川凛( アイカワ リン )っていいます!」

「凛ちゃん!可愛いね。好きになっちゃいそう
私は比嘉茜( ヒガアカネ )だよ、茜とか好きに呼んで?よろしくね」

「ん、ん?あぁ、茜ちゃんって呼びます!よろしくです!」


"好きになっちゃいそう"という言葉に

驚いてしまい挙動不審になっちゃった…

だけど可愛い子とお友達になれたことが嬉しくて

へへ、と照れ笑いを浮かべた私


「はっ…天使、何この子」

「そ、そんなことないですよ?」

「いやもう可愛すぎ、大好き。変な男が寄ってこないように守るn」


『よし、みんな揃ってるなー?体育館行くぞー』

「「はーい」」


と茜ちゃんの言葉は遮られてしまった

ぶーぶーと不満そうにする茜ちゃんに

私は笑いを堪えられなかった
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