さよならシンデレラ
少し、苛立ってきて。
いや、だいぶと苛立っている。
つまりはそういう事よね?
私は2人のケンカに巻き込まれているって事よね?
まあ、2人ってよりも、真耶が勝手に勘違いして巻き込んできてるだけだけど。
「あの、菜乃花」
「ん?」
「その…瀬戸流風、だっけ?その人って何組?」
「え?」
「会いに行くとかじゃないよ? 関わりたくないから近づかないようにしようと思って」
「4組だよ、真耶と同じ。あ、でも大丈夫!真耶と同じだから基本的に瀬戸流風は教室にいないから!ほとんどサボってよくどこかで寝てるみたいだよ?」
「そうなの?」
「うん、この前図書室で寝てた時はびっくりしたなぁ」
クスクスと笑う菜乃花は…
「とりあえずそのスマホもミオくんに渡す?」
私の手の中にあるスマホを見て首を傾げた。
「うん、そうだね、次の休み時間にでも届けてくるね」