■Love and hate.
「何でポッキーゲームなんですか?」
「楽しそーだから?」
彼――一条 秀司の言動を一言で表すと傍若無人。
気まぐれだしやたらベタベタしてくるし面倒臭いし…彼への愚痴を1つ1つ書いていけば原稿用紙数枚埋まると思う。
「ん」
一条さんはするりと慣れた手付きで私の両手首を拘束し、ポッキーを咥えて私の口元へ持ってくる。
「…あの…」
ポッキーゲームをすることについて了承した覚えは毛頭ない。
「ほら、口開けて」
「んむっ…」