御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「出張だっけか?」

私もリビングに入る。

「そう! かまぼこと牛タン買ってきた!」

翠がジャーンと見せてくれる。
何人前だよこれ。

「おお。いいな。さんきゅ」

奏翔も笑ってる。

「いや、なかなか良い所だったわ。時間なくてサラッとしか見てないけど」

丈慈が続く。

「皆んなで食おうか」

奏翔が声をかけた。

「俺は帰るわ。翠は食ってけよ」

「愛しの天音が待ってるもんねー! 私は食べてくー!」

「おけ」

奏翔は牛タンを持ってキッチンに向かった。
丈慈は帰ってその間私は、翠から土産話を聞く。

すっかり帰るタイミングがなくなってしまったが、ちょうど良かったかも。

「いい匂い!」

私も私で単純なので、美味しそうな匂いにつられてすっかり機嫌も直った。
奏翔はクスクス笑ってる。

「手伝うよ!」

「いーよ。お前ら喋ってろ」

翠と顔を見合わせてクスッと笑う。
んじゃ遠慮なく。
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