御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「いやマジで。お前惚れてんだろ?」
『ば! 馬鹿お前!』
「那智ちゃん、お似合いだと思うぞ? ククククッ」
そして切られた。
ククククッ、切られたよ。
全く。
うちも今あんまりちょうど良さそうなのが無いのは確かだが、まぁ探すだけ探してやるか。
そして寝室を出て維織のいるバルコニーへ向かう。
俺もなんだよな。
他の女切ったりしてよ。
本当に絃の事どうにか言える立場じゃねぇよ。
「はよ」
バルコニーに顔を出して声をかけて維織を見ればスースー眠っていた。
寝てんのかい。
俺はいつものように少し離れてタバコを吸う。
可愛い寝顔しやがってよ。
フッと笑ってしまう。
俺は馬鹿な事をしないように、維織の前では男のスイッチを切っている。
そうでもしないと襲っちまうから。
たぶん。
維織が目を覚ましていつも通り適当に過ごした。
相変わらず維織は俺が何かしてると気分で猫みたいに甘えてくる。
ぎゅーっと抱きついてくる。
またこれが可愛い。
俺がこれでだいぶ癒されてる事を知ったら驚くよな。