御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい

「めちゃくちゃ飲みたい！　今日は泊まってもいい？」

奏翔の家にはみんなで何度も泊まっている。

「ん」

奏翔の家に入ってバルコニーに出た。
風が気持ちいい。

少しすると、いつもお店で出してくれるカクテルとおつまみとウィスキーを持って奏翔もバルコニーにやって来た。

それを一度テーブルに置く奏翔。

すると私の後ろに来たと思えばぎゅーっと抱きしめられた。

いつも週末遊びに行った朝とか挨拶と一緒にされてるのに、今日は何でかドキドキしてしまう。

いや実はいつもドキドキはしてるけど、今日は特にだ。

それもこれも、こんなドレスアップしてる奏翔がかっこよすぎだからだ。

それに美空に言われて、自覚しつつあるから。

つい、トレーニング中の上半身裸の奏翔を思い浮かべてしまう。

「なぁ」

「ん？」

私は急に話しかけられて、意識してしまっている事を悟られないようにいつものように返事をする。

「覚えてるか？」

耳元で囁くように話しだす奏翔の声がビリビリと鼓膜を刺激する。

普段と声が…