御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
すると今度は少し身体を動かした拍子に左の肩の紐がスルッと落ちる。
俺はすかさず黙ってスッと元に戻した。
維織はそんな俺を一瞬見て微笑むとまた話しだした。
無防備すぎないか?
しかも俺が置いている手の上に維織も手を置いて、キュッと握ったりスルッと撫でたりしている。
なぁ。本当に。
あんまり可愛い事しないでくれ。
このまま脚の間に手を入れてイタズラしてしまいたくなる。
いかん。
さすがにいかん。
それはさすがに引っ叩かれる。
ショーがやっと始まってからも俺の頭の中は維織でいっぱいで、これまでの維織の行動を振り返る。
あの指輪や、俺を好きだと言った意味など。
そんな俺とは違って、すっかりショーに夢中になってキラキラした目でランウェイを見上げる維織。
絃は絃でショーそっちのけで那智ちゃんを見つめてるし、面白すぎる。
そしてショーも終わりテンションの高いまま美空たちも絃たちもそれぞれ帰って行った。