御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「今日だって…いろんな男みんな維織の事見てた」
黙ったままの維織に俺はもう我慢の限界を感じた。
「もう、限界。俺」
クルッと向きを変え維織を見つめれば、維織の瞳はゆらゆらと揺らめき熱い視線を俺に向ける。
「なんで? なんで俺の事好きって言ったの? あれどういう意味?」
維織は驚いた顔をした。
やっぱり、覚えてなかったのか?
もう無理だ本当に。
「嫌なら噛んで」
そう言って俺は我慢ならず維織にキスをした。
逃げる維織の舌を追いかける。
「んっ…」
維織の口から声が漏れ、俺のキスを嫌がるどころか受け入れてるようにも感じた。
流されてるだけ?
それともお前も俺と同じ気持ち?
下唇を吸い名残惜しくもそっと唇を離す。
「なんで噛まないの?」
鼻と鼻をくっつけ維織に問いただす。
「それがお前の答え?」
お前もなの? なぁ。言ってくれよ。
俺は維織を見つめる。
すると維織は俺の首の後ろに腕を伸ばし自分からキスをしてきた。
俺は思わず目を大きく開ける。
「なぁ。どういう意味? なんで俺に甘えんの? このキスも」
維織はまた黙ったままチュっとキスをした。
これ、返事?
「俺、完全にスイッチ入れていいの? 勘違いじゃない?」