御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「ありがとう! パパとママ達みたい!」
「本当だ。それじゃ俺たちは夫婦だな!」
「うん! 奏翔と結婚する! 大好き!」
「ははは! 俺も好きだよ! そしたら維織は俺の将来のお嫁さんだな! ほら、それじゃ皆んなの所に戻ろう」
「うん!」
奏翔は私の手を握って指輪ばかり見ながら歩く私をグイグイ引っ張っていく。
「維織、ちゃんと手繋いでて」
「うん!」
私がキュッと握ると、奏翔は私を見てニカッと笑うとキュッと握り返してくれた。
「維織ー!」
前の方から、兄の絃が走ってきた。
「どこにいたんだよ! 探したんだぞ?」
「ごめんなさい」
私はまた怒られてシュンとしてしまう。
「絃。見つかったからもういいだろ」
奏翔が言う。
「まぁ、そうだな。維織、奏翔の手離しちゃだめだからな?」
「わかった!」
「よし」
そう言って絃は私の頭をワシャワシャ撫でた。
その後無事にパパとママ達とも合流できたのだった。