御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「中学の時もだった?」
「え?」
「お前、二年の女に絡まれた時あったろ」
なんでそれを!?
「まさか…!?」
「ああ。実は俺、あの時近くにいて全部聞こえてた」
「え…それじゃ…」
「お前が俺を好きじゃないって言ったのも全部」
嘘っ…
「あん時も恥ずかしかったから?」
「うん…。恥ずかしくてあんな事言っちゃった」
「あの時も好きだった?」
「…好きだった」
「俺も。俺も好きだった」
「そうなの!?」
「ああ。お前があの指輪大事にしてたの見て、本当は嬉しかった」
「え…でもあの時…」
「ああ。俺も恥ずかしくてあんな言い方しちまった」
そうだったの…?
「なのにお前、今でも大事にしてくれてたんだな」
カァっと顔が熱くなりながらも私は頷いた。
「ありがとな」
「なんか…泣きそうかも…」
「なんでだよ」