御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
〜奏翔side〜

気を失った維織を寝室へと連れて行く。
そしてそっとベッドに下ろしシーツを掛けた。

またやっちまった。

どうにも制御できねぇ。
よく今まで何もしないでいられたよな。

やっぱり完全に俺のスイッチは入ったまま壊れた。
切る方法がない。

これじゃ維織に愛想尽かされちまう。

なんとかしないと。
月明かりに照らされ美しい顔で眠る維織にひとつキスを落として俺は寝室を後にした。

あんなん見てたら懲りずにまた襲っちまうわ。

階段を降りてジム用品のある部屋へ直行する。
音楽をかけてバンとサンドバッグを蹴る。

防音にしといて良かった。

真夜中に何やってんだ俺は。
そう思いながらひたすら身体を動かした。

やっと落ち着いた。

そしてふと鏡に目が行く。

俺の身体には維織が残した引っ掻き傷と薄いキスマークが付いていた。

はっ。
思わず笑ってしまう。

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