御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
こんなんで愛おしく感じる。

今までは他の女に付けられたら鬱陶しくてたまらなかったのに。

早く結婚してしまいたいが、維織の気持ちも分からなくはない。

さんざん幼馴染として一緒にいたからな。
いくら幼い頃両思いだったとはいえ気にしてしまうよなそりゃ。

とは言え、維織には申し訳ないがここだけはケジメとしてちゃんとしておかないといけない。

俺の親はともかく維織の親には言っておこう。
そう決めたのだった。

週末なんとか維織をマンションへとやっと送り届け俺はその足で維織の親が住むレジデンスへ向かう。

「はいはーい」

そう言ってエントランスが開いた。

エレベーターに乗って目的の階のボタンを押す。

ドアの前のインターホンを押せば維織の母親であるヒカリちゃんが顔を出した。

「奏翔いらっしゃい!」

「うっす」
< 170 / 283 >

この作品をシェア

pagetop