御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「絃」
「ん?」
「維織の事なんだけど」
俺はやっと絃に話す。
「ああ。くっついたんだろ? 維織見てればわかるわ」
そう言って絃はつまみを食べて酒を飲む。
「あ、ああ」
バレてるぞー維織ー。
「アイツわかりやすすぎ」
そう言って絃はおかしそうに笑った。
「そんなに?」
どんな顔して仕事してんだアイツ。
「ああ。なんも言ってこねぇけど、どうせ恥ずかしいとかそんな理由で黙ってろって言われたんだろ?」
お見通しですね。
「ああ、そうなんだよ。でも塁くんたちには内緒で俺から報告した。お前にも直ぐに言いたかったんだけどタイミングがな」
「いや、こっちこそ気使わしたな。維織のことこれからも頼むな」
絃はそう言ってニカッと笑って見せた。
「おん」