御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「なぁ、出かける時くらい迎えいくのに」

「ふふふ。いいの。キー使うの楽しいから」

なんだそれ。
俺はフッと笑う。

今日の維織はアッシュブラウンの髪を緩めに巻いてセンターで分けている。

黒のタートルネックのシアー素材のトップスに同色のミモレ丈のタイトなスカートは前の中央に大きなスリットが入ったデザイン。

そこにショート丈のレザージャケットを羽織っている。

「可愛いな」

俺は黒のトップスに黒のパンツ。
髪はいつも通り、パーマヘアはジェルでセットした。

「ふふ。ありがと! 奏翔もね、カッコいい」

「一回ベッドいく?」

「いかない」

「はい」

すんげーハッキリ断るよな。

「ははは。夜まで我慢」

そう言って頬にキスをされた。
こういう事されると余計に襲いたくなるの、わかんねぇかなー。
わかんねぇよなぁ。

「早く行くぞ」

今日はなんと年甲斐にもなく遊園地に行く。
維織は行きたいらしい。
ハロウィンの時が一番楽しいと言って。
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