御曹司は幼馴染を溺愛して蕩けさせたい
「その髭付いてんの?」

「ん」

奏翔は髭を撫でて見せた。

「ははは。クオリティ高くない!?」

「大地がした」

「さすがだわ」

「なぁ。見えそうでハラハラする」

奏翔がヒソッと耳打ちして私の服を見る。

「ジャ◯ミンみたいでしょ?」

「本家より綺麗だ」

またヒソッと言われる。
奏翔はみんなの前だというのに熱い視線を送ってくる。

私は誤魔化すようにベールを少し下げて飲み物を飲んだ。

それを見てクスッと笑う奏翔。
私は無言で奏翔の脚を叩いた。

そしてしばらく席に皆んなで座ってハロウィンぽい気持ち悪い食事をとりながら話しをして、帰りは大地くんの車で送ってもらう事になった。

「大地、維織は俺が送るから一旦俺んち行ってくれるか?」

奏翔が車に乗るなり大地くんに告げる。
え?

私は奏翔を見る。

バチっと目が合って黙って付いてこいと言ってる見たいな目をされた。

「オッケー」

大地くんが返事をする。
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